柔道着のカラー化は柔道の国際化を促進

柔道の試合では、今や国際大会を始め、国内大会でもカラー柔道着を着用しています。柔道が国際的なスポーツとして世界中で行なわれている中、カラー柔道着の採用は柔道界の中でも大きな物議を醸し出しました。

伝統的な武道としての白い柔道着

日本が発祥とされる柔道は、1964年の東京オリンピックから正式種目に採用され、世界中に広がりました。日本の柔道は精神鍛錬、礼儀礼節の尊重など勝負よりも人間形成を主としていたため、柔道競技に対する考え方が世界と若干隔たりがあったとされます。特に柔道着は、柔道の本質である「清い心」を象徴しており、その伝統は長年にわたって柔道を志す者に根づいてきたことでした。実際にその精神を受け継いで、IJF(国際柔道連盟)も「柔道着は白またはオフホワイト」というルールを制定していました。

柔道を競技の一つとする見方

その一方で、柔道を一つの競技とする考えも出てきました。同じ白の柔道着より片方が色の付いた柔道着を着たほうが観客にわかりやすく、誤審も減るという理由で、柔道着のカラー化の動きがあり、1988年にスペインで開催されたヨーロッパ柔道選手権大会では、初めて青い柔道着を身につけた選手が登場しました。青は白と区別もつきやすく映える色であることから選んだとされています。

ルール改正への動き

カラー柔道着を着た選手の出現により、IJFでもルール改正を求める動きが出てきました。しかしアフリカやアジア諸国から、1人で2着の柔道着を持つことは経済的負担大きいということからルール改正にまでは至りませんでした。しかし柔道着のカラー化は次第に広がりはじめ、1997年IJFはついにカラー柔道着の導入を決定しました。その後は世界各地でカラー柔道着を着用しての試合が行なわれましたが、日本ではカラー柔道着を認めない姿勢を貫き、国内大会では白の柔道着のまま開催されています。しかし世界の波には勝てず2003年の国際大会にはカラー柔道着を導入、2016年には国内大会でもカラー柔道着が使われました。

まとめ

カラー柔道着が出始めた頃は、誰もが違和感があると思われていたでしょう。オリンピックなど国際大会が開かれごとにその違和感も薄らいできています。柔道が伝統的武道から国際的競技として世界に認められるスポーツとなる過程で、柔道着のカラー化は大きな変化ですが、これからの世代には、国際感覚の醸成のための起爆剤になったかも知れません。

 

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